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睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群とは睡眠中に頻繁に呼吸が止まることによってさまざまな症状が引き起こされる病状のことをいいます。その元々の病状の定義は7時間以上の睡眠中に10秒以上の呼吸停止が30回以上、もしくは7時間未満であれば1時間に5回以上起こっているものとされています。
この病状が重度になると、頻繁な睡眠の途切れ、動脈血中の酸素飽和度の低下や心臓に還ってくる血液量の増加などがもとになって、日中の眠気や心筋梗塞、高血圧などの発症リスクにつながっていきます。
睡眠時無呼吸症候群の治療
プロテーゼ
軽~中等度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に有効といわれています。
これは就寝時に口腔内に装着することで下顎を前方へ移動させ固定することで舌根部の気道狭窄を軽減し、開口を制限することで睡眠時に鼻呼吸を優位にし、上気道の開存性を維持させる作用があります。
右の写真のようにプロテーゼを装着すると下顎が前方へ移動し固定されます。上歯と下歯の間には隙間が開いていますので少しは口で呼吸できるようになっています。
ほとんどの人は装用して約1カ月で慣れています。合併症としては顎関節痛があり常時痛みが続くようになるとプロテーゼの使用は中止することになります。
また、いびきもかなり軽減しますので、いびきでお悩みの方は一度当院にてご相談ください。
経鼻的持続陽圧呼吸療法(Nasal CPAP)
この治療法は鼻腔より空気を流し持続的に鼻からのどに圧をかけて気道が閉塞しないようにして無呼吸をおこさないようにする方法です。中等~重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に適応があります。
保険診療にてこの治療を行うには、重症度を調べる検査を行う必要があります。
当院では終夜睡眠ポリグラフ検査を行い、重症睡眠時無呼吸症候群であった場合に当院にて圧設定を行い、治療器を処方しています。
診断から治療まで
1.自覚症状・問診
以下のような症状はありませんか?
- 過度の肥満
- 日中よく居眠りをする
- 疲れやすい
- 毎日いびきをかく
- 集中力、記憶力の低下
- 夜中よくトイレに行く
2.検査
まず携帯型終夜睡眠呼吸モニターを当院で貸し出しますので、ご自宅にてご自身の呼吸状態を測定していただきます。
3.診断
検査の結果、10秒以上の無呼吸・低換気回数の1時間あたりの回数により治療の流れが少し変わります。
40回以内であれば・・・4へ
40回以上であれば・・・5へ
4.PSG
当院睡眠検査室にて1泊入院していただき、脳波検査や眼電図、筋電図検査を含めたPSG(終夜睡眠ポリソムノグラフィー)を行い、睡眠構築と呼吸状態の関連を調べます。
5.治療
当院にてNCPAPやプロテーゼなどの治療を検査結果を詳細に説明した上で行っていきます。